男の哀愁

小島正夫(鶴田浩二)と太田新平(高橋貞二)は城南大学に通う親友同志。 　　小島は棒高跳の選手として活躍しているが、苦学生の太田は化粧品の外交販売のアルバイトで学資を稼いでいた。 　　太田のアルバイトがきっかけで、二人は新しく開店した化粧品店リラの美しいマダムすみ子(高杉早苗)や女店員のゆり子(幾野道子)と知り合う。 　　小島は戦争未亡人のすみ子が自分と同じ絵の趣味を持っていることから親しみを感じ、愛情さえ抱くようになる。 　　パトロンを持っているすみ子は、小島の純真な愛情に後ろめたさを感じずにはいられなかった。 　　小島はそんなすみ子のためにパトロンのところに会いに行くのだったが…。